平成29年度 菊女ガールズ 夏 短歌。
一学期から夏休み前にかけての作品です。
★☆★ 毎年、菊池女子高校では五-七-五-七-七 で気持ちや情景を表現する短歌に取 り組んでいます。授業、学年活動、クラス活 動で生み出された作 品は10代だからこそ詠める感性が散りばめられた、言葉の小宇宙だと思います。以下に載せた作品の一部を正門前に掲示しています。
※ (作者、学年、科は掲載いたしておりません。また、HP等に出さないでほしいと希望された生徒の作品はここには載せておりません。ご理解いただきますようお願いいたします。)
・陽が当たる場所が移動する度に私も共に移動する
・真夜中を 蛍がほのかに 照らしてる 夏の訪れ 教えてるみたい
・帰宅して迎えてくれる母がいる愛というもの伝わってくる
・濃くなった 青色の中 ゆらゆらと 袖と一緒に 金魚が泳ぐ
・お父さん 定年早い 頑張った 家族のために お疲れ様よ
・台所 汗ばむ母の 背中を見 手伝おうかと 包丁にぎる
・風が吹き 草木の葉音 聞こえくる 雨降りそそぐ 恵みの息吹
・夏の日に アイスを二人で 半分こ 「おいしいね」と君 私も笑顔
・夏の夜の ほのかに光る ホタルボシ 静かな夜の 私の癒やし
・三年生 進学就職 それぞれの 進路に向けて 旅立つ準備
・大地震 無明の闇から 未来へと 手を伸ばしたる 新樹達かな
・稽古後 みんなで遊ぶ 体育館 外まで聞こえる 楽しげな声
・寮生活 毎日洗濯 大変だ みんなでわいわい 楽しい時間
・並ぶ傘 歩みの速い 通り雨 蒸し暑い日の 帰り道にて
・大切な 人がくれた 思い出を 持っていざいく 未来への道
・夏休み 花火おまつり すいか割り 海水浴が 夏の楽しみ
・テスト前 汗水たらして 勉強す 満足感で 本番眠る
・カラオケで 友達歌う 私聴く いつまで待っても 来ないぞマイク
・まつり来て 屋台の食べ物 食べ尽くし 今年もみんなで 丸くなる夏
・夏休み 家にこもって アイス食べ だんだん増えてく お腹の脂肪
・夏休み 友に会いたくて メール打つ 淋しすぎて 仕方ない夜
・暑くなり 沢山の虫に囲まれる スプレー片手に 過ごす休日
・休み明け ぼーっとしてて 注意され 反省してても また怒られる
・夏休み 友と遊んで 充実し それと同時に お金飛んでく
・自分では 当たり前だと 思っても 人からすれば 迷惑なこと
・梅雨晴に 恵みを受けて 咲く花の 強く可憐な 姿重ねて
・空蝉に 残りのときを 問い掛けて 返らぬ答え 知りながら待つ
・一抹の 寂しさおぼえ 見送った 大好きな兄の 二つの背中
・高知のね 友だち会いに 高知県 船にゆられ いざ上陸だ
・夏祭り 川原で二人 花火見る 君の笑顔も 咲いていたよ
・暑い夏 冷たい床に すがるネコ 私も床に すがりつきたい
・きつい時 打つか打とうか 迷ったら 打とうよいけよ もう一本
・テスト前 いつも以上に 勉強し 褒められたらまた やる気がでたよ
・しとしとと 天も涙を 流してる 自分を探す 十五の心
・一年前 大きな地震 あったよね 忘れさせない 忘れたくない
・あの日から なくなってしまった 普通の日々 この経験を 大切にしたい
・反抗期 親にぶつけた 暴言を 母の涙に 我に返る
・青い空 雲ひとつない 晴天で 今日も一日 がんばろう
・部活後の アクエリアスを ラッパ飲み 女子力ないなと 苦笑いする
・テスト後は 間違え直し 反省する 今度からは ミスを少なく
・教室で みんな寝ている 休憩中 起きたら授業だ 充電完了
・夏休み 財布の体積 減っていく それに対して 思い出増える
・夏休み 映画・プールに バーベキュー 残る課題に 眠れぬ夜
・友と出た 吹奏楽の コンクール また一緒に 演奏したいな
・練習後 額の汗が 光ってた 今日も一日 おつかれさま
・卒業後 一度も会えず ねぇ先生 立派になって 驚かせます
・楽しみは 一人お散歩 虫出会い ちょっと日陰で 一休む時
・昼下がり 「暑い」と呟き 猫と二人 扇風機の前 二人占めする
・夏の日の 授業の最中 唐突に 心地良い風が 頬を撫でる
・寝る前に 一日のこと 思い返す 今日もいい日と 笑みがこぼれる
・慣れた道 二人で帰る 最後の日 いつでも君を 応援してる
・溢れ出す 思い出の日々 別れ道 涙こらえて また会う日まで
・テスト明け ホッとため息 眠たいな 頑張った自分 おつかれ様
・今日こそは ちゃんとやろうと 思うのに なかなか進まぬ テスト勉強
・夜桜と 再建願う 熊本城 光に照らされ 堂々と建つ
・勝ちたくて 本気で祈る その瞬間 キセキが起こる 高校総体
・ピクニック ランチボックス お菓子だけ 歩いて歌って 全身真っ赤
・星空を 大輪の花 艶やかに 私の心 うめつくしてる
・暑い日に 頼りにするは クーラーを 毎年毎年 世話になります
・ふと思う 漫画のような 恋がしたい 現実はそう うまくはいかない
・雨が降る みんなは家で 団らん中 晴れた時の お出かけ計画
・授業中 見つめる先に 黄色い帽子 思い出よぎり ふと微笑んだ
・放課後に 教室一人 だけの時間 ちょっと特別 王様気
・夏祭り 夜空に消えて 溶ける花 私の気持ちは 思いを増すまま
・夢が無い 不安が募って いくけれど 周りの人と 全速前進
・夏の日の 風鈴が鳴る 昼下がり 勉強しろと 言ってるのかな
・かき氷 冷たくおいしい とても甘い 私の夏は 何の味かな
・夏の日の あの思い出が よみがえる ホールに響く 楽器の音が
・ママの服 なぜか安心 落ち着くよ あなたの子どもで 良かったです
・たくさんの 偶然重なり 出会えたね 信じていいかな 運命の人って
・ミンミンと リズムに合わせ 鳴り響く 真夏が来たと 教えてくれる
・青い色 雲無い空に モクモクと 分厚い雲が 広がっていく
・寂しき夜 コーヒー香る デスク上 ため息つけば 空に花咲く
・夕立が 菊池の街を 通り抜け 澄んだ空気を 連れて来る
・夕の空 オレンジ色に 染まりかけ 私の心も あなたに染まる
・清らかな 川のせせらぎ 涼しげに 遠くで聞こえる 蝉の鳴き声
・ベランダで 久々に見た 半月が すいかに見えて 食べたくなった
・久々に 祖父母の家に 帰ったら 変わらぬ笑顔 心温まる
・お母さん いつもおいしい お弁当 感謝してる お願いします
・いつぞやか 夏の到来 告げてくる セミさんの声 うるさいのかな
・ひまわりが 夏に咲くかな きれいにね ひまわりさんが 水をあびるよ
・忘れない 中学校の 思い出を 心に過ごす 高校生活
・中学の 友と遊んで 思い出を たくさん話し 笑い合ったよ
・夏の空 私を照らす 太陽の 暑い光と セミの合唱
・季節には 自然も自分も 変わるとき 成長できたら 卒業だな
・学園ホール 仲間たちとの 思い出と ともに届けよ 私の願い
・遅れるな 本番まで あとわずか コーチと共に 外で音出し
・夢ではね 私は空を 飛んでるの 現実でもね 翼が欲しい
・思えばね 思うほどにね 変われない 自身の中で 荒ぶる豪雨
・夏の日に 静かに揺れる 草むらに ホタルの明かり 君と見たいよ
・夏休み 友だちとする 自由研究 夢膨らませる 今日のよき日よ
・久しぶり 五年越しの 君を見て 胸が苦しくなる この想いは
・もう少し 言ってみたけど 変わらない 君といたいよ 時間よ止まれ
・体調が 悪い地球の 影響か 地上の気温も いつもバラバラ
・今日の空 ふとした時に 見上げたら いつも必ず 違う景色だ
・ただいまと 夕方交わす 挨拶は 一日終わり お疲れ様
・おはようと 朝にあいさつ 気持ちいい 今日も一日 さあ始まるよ
・雨の日に 家にこもって 本を読む 何時間も ページをめくる
・雨上がり 久しぶりに 外に出る 庭の草木の 雨露光る
・さわさわと 木の葉揺れてる 夏の日に 影踏みながら 歩く山道
・のんびりと 寝ている猫を 見ていると 時々あくび 気持ちよさそう
・三日月は 夜空で光り 美しく このままずっと 見つめていたい
・声を上げ 自分の居場所を 知らせてる 仲間と一緒に 座談会
・暑い日に 窓を開けると 外にある 風鈴の音 心地よくなる
・うるさいと ずっと思った 蝉の声 鳴かなくなると 少し寂しい
・五百円貯めてみようと試みる四枚ほどでブタを割った
・最後の夏 熱き戦い 待っている みんなで取るぞ 日本一を
・中二から 君と毎日 過ごしてた もうお別れだね 私の消しごむ
・友達の手のぬくもりが伝わって優しさ感じ温かくなる
・一個食べ また一個と 差し出す手 いつのまにか 黄色くなる手
・心配で 地震がおきて 眠たくて 朝方過ごす 車の中で
・住みなれた わが家の歴史 百年の 今年で最後 さびしい晦日
・セミが鳴き あっという間に ナツが来た 夢に向かって 頑張るのみ
・おかえりと いつも笑顔の 母の顔 冷えた指先 愛を感じる
・登下校 バスから見える 青空が 今日も元気で エールをくれる
・夏休み 今年で最後 楽しもう だけど真面目に 勉強三昧
・蝉の声 よく分からない 虫の声 夏は毎日 コンサート
その他
・梅雨が来る なんだか気分も 下がってく
・水遊び 子どもの声で 笑顔かな
・風鈴の 音が聞こえて 眠くなる
・夏休み 宿題せずに 「後でやる」
・セミが鳴き 季節を感じる 授業中
・夏休み みんなに会えたら いいのになあ
・楽しみだ 友と思い出 作る夏
・日焼けして お風呂入って 肌いたい
・夏祭り 出会いもとめて レッツゴー
・夏がきた 恋はこないが 課題くる
・夏休み 課題が終わらず 泣きさけぶ
・秋空の オレンジ空が 目にしみる
・母の手を ひいて強請るは 氷菓子
・恋心 線香花火に 願う夜
・幼い日 白粉花で 背伸びする
・打ち水を何度やっても暑さ消えず